Book Review 20-3 ミステリー #カササギ殺人事件

『#カササギ殺人事件:Magpie Murders』(#アンソニーホロヴィッツ著))を読んでみた(テレビドラマも鑑賞)。

 

著者は、シャーロック・ホームズや007の続編小説を財団公認で執筆。主要ミステリーランキングで4年連続第1位を記録。日本でも圧倒的な人気作家である。テレビドラマの脚本も手掛け、エリキュール・ポアロシリーズを映像化した『名探偵ポアロ』の脚本家でもある。本書は、アガサ・クリスティへのオマージュ作品という。本作は構想が浮かんでから執筆するまでに15年かかったそうだ。テレビドラマ『刑事フォイル』はNHKのBSで放映され、面白いので私はDVDを購入している。

 

数年前に本書を読んだのだが、ほとんど粗筋を忘れており、今回、テレビドラマとなった6回シリーズを視聴し思い出した次第である。(偶然とはあるもので、テレビドラマを鑑賞し終えた翌日、松前図書館に行ってみると外に展示された持ち帰り自由の本の中に、本書上下巻と『その裁きは死』、『メインテーマは殺人』が紛れ込んでいて、今は蔵書となっている)。

 

本作は、名探偵アティカス・ピュントがイギリスの片田舎の屋敷で起こった変死事件とそれに続く殺人事件を解き明かすまでを描く(1955年7月、片田舎にあるパイ屋敷の家政婦の死)上巻と、アティカス・ピュントシリーズの作者Aの新作『カササギ殺人事件』の失われた結末と作者の自殺に疑惑を抱いた女性編集者が自ら謎を解き明かそうと推理を繰り広げる下巻の2部構成となっている。

 読者は、名探偵アティカス・ピュントが推理する作品内の家政婦の死と、作者Aの死の真相解明という2つの推理を同時にすることになる。少し伏線が複雑すぎで私には本を読んだときに集中できなかったのかもしれない。アナグラム(アルファベットの入れ替え)が推理のヒントになっている。テレビドラマを観た後、本の解説(あとがき)を読むと確かに名作かもしれないと思えてきた。

 

アンソニーホロヴィッツが関わる本もテレビドラマも超お勧めである。