Drama Review 1 賢い医師生活シーズン1,2

 

『人生を変えた韓国ドラマ 2016-2021』、『大人もハマる!韓国ドラマ 推しの50本』を読んでみた。そこに書かれているネット独占配信のケーブル局代表作は、『愛の不時着』、『梨泰院クラス』、『賢い医師生活シーズン1,2』であると。そこで、『愛の不時着』、『賢い医師生活』のDVDを購入してみた。『梨泰院クラス』はまだDVDが購入できない。

 

『賢い医師生活』の脚本家はどうやら女性らしい。ソウル大学医学部に1999年(私が札幌医大に赴任した年)に入学した同窓生5人をめぐる物語。現在、全員40歳前後。5人とも外科系である。胆肝膵外科、胸部外科、小児外科、産婦人科、脳外科(紅一点)。一人も内科系がいない点は残念であるが・・・。また、肝移植、心臓移植、小腸移植等に係る問題が頻繁に出てくる。韓国ではそれほど身近な医療なのかと疑問も生じるが・・・

ほとんどが病院内のシーン。あとは焼き肉屋と5人そろってのバンド演奏。医師5人が均等に扱われ、複眼的な構成をとっている。全員が40歳前後で働き盛りである。大学の新入生歓迎会で知り合い(逃げ出したところで)、なんとなくグループとなった友人関係を、バンド活動を通じて表している。ドラマのシーンの区切りにバンド演奏が使われている。ここで流れる曲がいい。

 全員がほとんどの時間を(夜間も)病院にたむろしているのがすごい。出くわす患者に時間を割いて、苦悩し、葛藤し続ける医師たち。医師・患者、ナース・患者、患者・患者間の感情のつながりも描かれている。縁の下の力持ち的な人たちの活動にも敬意を示している。嫌な人間が出てこない、嫌な話も出てこない。その中で各自の恋愛のエピソードが挿入されている。

 こんな風に患者の命を救う医師生活を送って(悩み、葛藤し)、悔いのない人生を送りたかった。