2023-01-01から1ヶ月間の記事一覧

Book Review 19-2絵本 # てぶくろ 『てぶくろ』(ウクライナ民話)を読んでみた。本書は、2022年のロシアのウクライナ侵攻で、注目を浴びているようだ。 話の筋は、おじいさんの落とした片方の手袋に「ぼくも入れて」と次々に鼠、蛙、兎、狐、狼、猪と順に入…

Book Review 24-1 歴史 # 人類の起源 『人類の起源』(篠田謙一著)を読んでみた。 2022年のノーベル生理学・医学賞が、DNAを用いた人類遺伝研究者(ドイツのマックス・プランク進化人類学研究所のスバンテ・ペーボ博士)に贈られたことは記憶に新しい。4万…

Book Review 23-1 日常の謎 # 中野のお父さんの快刀乱麻 『中野のお父さんの快刀乱麻』(北村薫著)を読んでみた。 編集者として働く女性が出会った日常の謎や文学の謎を中野に住む父親が解決するシリーズ。現在、3冊出版されている。『中野のお父さん』、…

Book Review 22-1環境 # サイレント・アース 『サイレント・アース』(ディブ・グールソン著)を読んでみた。副題は昆虫たちの「沈黙の春」だ。「昆虫が消えたら、世界は動きを止める」 『沈黙の春』といえば、レーチェル・カーソン(1907-1964年)。海洋生…

Book Review 21-1家族 # ラスト・チャイルド 『ラスト・チャイルド』(ジョン・ハート著)を読んでみた。本書は英国推理作家協会最優秀スリラー賞を受賞。 主人公の13歳の少年が、行方不明になった双子の妹を1年間探し続けている。父親も妹がいなくなったあ…

Book Review 20-1 ミステリー # ミスティック・リバー 『ミスティック・リバー』(デニス・ルヘイン著)を読んでみた。2001年出版。 帯の文句がすごい。「この一冊がミステリを変えた」「もうルヘインなしでは生きられない(S.キング)」「必読の一冊。なん…

Movie Review 2 # ドライブ・マイ・カー 『ドライブ・マイ・カー(濱口竜介監督)』のDVDを購入し鑑賞した。 村上春樹原作を映画化し、第74回カンヌ国際映画祭脚本賞を受賞と知ったのが鑑賞のきっかけである。DVDを購入したが、時間が取れず、先に原作を読む…

Book Review 16-5人物 # 古今亭志ん生 『なめくじ艦隊』(1953年発行)を読んでみた。本書は弟子の初代金原亭馬の助による聞き書きである。 古今亭志ん生は1890年の生まれ。本名は美濃部孝蔵。美濃部家は徳川直参旗本であった。博打や酒に手を出し、放蕩生活…

Book Review 16-4人物 # 西川一三 『天路の旅人』(沢木耕太郎著)を読んでみた。著者は有名なルポライター。『テロルの決算』で大宅壮一ノンフィクション賞、『一瞬の夏』で新田次郎文学賞を受賞。その後、『深夜特急』シリーズで紀行文を出版し、多大な読…

Book Review 16-3 人物 # 尾崎放哉(おざき ほうさい) 『海も暮れきる』(吉村昭著)を読んでみた。 尾崎放哉の人生をまとめると、「酔漢」「結核」「自由律俳句」となろう。著者の吉村昭氏も青年期に結核で生死の境を彷徨ったため、尾崎放哉に興味をもったよ…